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恩田陸『木曜組曲』

恩田陸『木曜組曲』(徳間書店)読了。

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紹介

亡くなった女流作家の家に集う5人の物書きの女たち。届けられたカサブランカの花束をきっかけに、作家の死の真相が明らかに……。

感想

亡くなった女流作家とその周囲に集まった5人の物書きの女たちの計6人しか出てこなくて、ちょっと舞台劇のような趣。ラジオドラマでやったら面白いかも。(2004/06追記:映画になりました。)
恩田陸の作品はやたらと登場人物が多いので、誰が誰やらわからなくなることが常ですが、今回は5人しかいないのでちゃんと区別できました。それぞれの登場人物にどこかしら似通ったところがある(描き分けができていないともいう)点も、血縁関係があるからという理由でクリアー。

もうすこしドロドロした話になるかと思いましたが、意外に爽やかでしたね。男性が出てこないからかしら。なにげない日常的な描写がなぜか怖いのはこの作家の特性か、はたまた私の思い込みか……。
残された者たちの回想によって、亡くなった女流作家の実像がはっきりと立ち上ってくる話……かと思ったんですが、そういう話ではなかったようです。
(2000.01.24)

書誌情報

書名:『木曜組曲
著者:恩田陸
書誌:(徳間書店,1999年11月,1680円+税,ISBN4-19-861093-2)
書誌:(徳間書店 徳間文庫,2002年9月,520円,ISBN4-19-891759-0)
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