五代ゆう『はじまりの骨の物語』
五代ゆう『はじまりの骨の物語』(富士見ファンタジア文庫)
あらすじ
女戦士ゲルダは育ての親であり恋人である魔術師アルムリックと共に、雪の女王率いる<冬>の軍勢に対する討伐軍に加わっていた。だが、アルムリックの裏切りによって討伐軍は壊滅し、ゲルダは復讐の旅に出る。
コメント
北欧神話を下敷きにしたしっかりしたファンタジー。ファンタジア大賞を取ったというだけのことはあります。和製ファンタジーとしては、かなりポイント高し。
ただ、こういう展開になるには登場人物が「人間」でありすぎたかなぁ……と。
こういうファンタジーネタと女性の自立の問題を両立させるのは、なかなかに難しいと思います。妖精や神様の心情があまりにわかりやすいとファンタジー性が成立しなくなる気がするので。
アンデルセンの『雪の女王』を下敷きにしたファンタジーなのかと思ったら、『雪の女王』なのはヒロインの名前だけでした。
ひかわ玲子の<エフェ&ジリオラ>と似た感じがします。かすかに中山星香の匂いがします。
(1999.01.06)
書誌情報
書名:『はじまりの骨の物語』
著者:五代ゆう
書誌:(富士見書房 富士見ファンタジア文庫,1993年3月,580円+税,ISBN4-8291-2486-5)
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