ジョーンズ『九年目の魔法』
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『九年目の魔法』(創元推理文庫)は何回か読み返しているのだが、その度に新しい発見がある。
紹介
大学生のポーリィは、この9年間に実際にあったことと覚えていることが食い違っていることに気付く。まるで、過去が変えられてしまったかのように。彼女は、十歳の頃の記憶をたぐり寄せた。
近くの屋敷でお葬式があって、リンさんという男の人と友達になって…。あれは、本当にあったことなのだろうか?
コメント
失われた時を取り戻そうとする少女の愛と成長と闘いを描く、ホラー仕立ての魔法ファンタジー。
あらすじを説明すると、ネタを割ってしまうので、あんまり話せない。
私がよくいく書評ページの皆さんが、口を揃えて「面白い!」というだけあって、ものすごく面白かったです。(ただ、最後の論理がよくわからないんです(涙))
主人公のポーリィのところには、リンさんという男性からいろいろな本が送られてきます。 私が知っているのは、『ウィロビー館のオオカミ』『喜びの箱』『トムは真夜中の庭で』『木曜の男』『宇宙戦争』『『ペレランドラ』そして、『オックスフォード版バラード集』!
なんとなーく読み流していた、これらの書名が実は非常に重要な意味を持っているのが、最後にわかります。
もう一度ゆっくり読み返したいと思っています。
(1997.11.20)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/浅羽 莢子訳『
やっぱ面白いわー。最初に読んだのは1997年11月ですが、そのときに見えなかったものが、すこしづつ見えてきたというか。'NOW HERE' と 'NOWHERE' の関係とか、登場人物の関係とかね。
気になるのは、'NOW HERE' と 'NOWHERE'の関係と、'Fire and Hemlock' の意味について。何か出典があるのかなぁ。
7年周期じゃなくて九年周期なのは、『金枝篇』から来ているのだそうな。
『金枝篇』も読まなきゃダメか? 岩波文庫版は全巻もっているんだけど、トライしては冒頭で挫折しているのだ。
(2001.10.03)
作品中に出てきた本に関しては、以下のようなページがある。
【銀の椅子:小道具『九年目の魔法』 :出てくる本の羅列】
【Club Chant:『九年目の魔法』に出てきた本】
書誌情報
書名:『九年目の魔法』
著者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/浅羽 莢子訳
書誌:(東京創元社 創元推理文庫 ,1994.9,\940+税,ISBN4-488-57202-2)
ネット書店リンク:【bk1/amazon/Yahoo】
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント